by yamada-07
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不死身の花

という歌があります。私の大好きなハイロウズの中でも、指折りの好きな曲です。
ちょいと長いですが、その詩を抜粋してみます。


『真空の闇に咲いてもよかった
一滴の水も欲しがらないで
愛されないのは生き続けるから
愛されないのは枯れないから

積雪の下に 氷の下に
暖かい春を待ってはいない
永遠にずっと変わらないなんて
燃えないゴミと一緒じゃないか

戦場に咲いてしまった
銃声を聞いてしまった
何一つ選べなかった
戦場に咲いてしまった

不死身の花

さようならが寂しくないなら
手放す時ためらわないなら
会わないほうが すれ違うほうが
手に入れてしまわないほうが

戦場に咲いてしまった
銃声を聞いてしまった
何一つ選べなかった
戦場に咲いてしまった

不死身の花』

こんな歌です。


この曲が発信しているメッセージ、それはすなわち、

「終りがあるからいとおしい」

に他なりません。


どんなにきれいなものでも、どんなに価値のあるものでも、それが絶対に壊れない、絶対に失われることがないものであるとしたら、それが発する魅力はいっぺんに色褪せてしまいます。

枯れない花を手入れする気にはならないし、砕けない古伊万里を大事に扱うこともありません。何を言っても絶対に起こらない恋人に対して、どうして気を遣うことができるでしょう。

花は散ってしまうからその咲いている一瞬一瞬を愛でるし、たやすく割れてしまう陶器だからこそ赤子のように大事に扱います。いつどんな弾みでどう転びうるかわからない人間関係がゆえに、人には礼儀をもって接するのです。

私が最近買ったサックスことダイナモですが、練習を終えるたびに掃除をし汚れを拭いてあげます。
最近、一部ラッカーが剥げている箇所を発見し、とてつもない衝撃を受けました。剥落が目立ちやすい色だし、ある程度はしょうがないこととは言え、それでもショックは大きいです。

もし仮にダイナモが、どんなに乱暴に扱っても調整が狂うことなく、ラッカーも落ちず汚れもしなかったら、こんなに大事にすることはないし、こんなに愛着が湧くこともないでしょう。
とてつもなく繊細な扱いを要求される代物だからこそ、こちらも相応に思い入れが増えるのです。


絶対に変わらない愛だとか、絶対に壊れない友情だとか、絶対に枯れない花だとか、絶対に狂わない楽器だとか、そんなものはいりません。

変わりうる愛、壊れうる友情、枯れうる花、狂いうる楽器。
あらゆるものは、その非不変性がゆえに、大事に愛しく思えるのです。

「さようならが寂しくないなら 手放す時ためらわないなら」、そんなものはなくてもいいんです。

そんなことはないもの(者、物)たちが周りにある幸せに感謝です。
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by yamada-07 | 2005-07-27 01:15 | 雑記