by yamada-07
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

いってきたよ

数日前の話になりますが、Dialog in the Dark というイベントにもやしドラゴンこと隣の糸瓜野郎Mといってきました。
詳しくはこちらのサイトを参照してほしいのですが、かいつまんで言えば、「暗闇の中で視覚以外の感覚を研ぎ澄ませ、それを体感する」てなものです。
暗闇、と聞いて普通に想像するような暗闇ではありません。真夜中の山奥とか、電気を消して目をつぶるとか、そんなレベルじゃないんですよ。自分の手を目の前にかざしてひらひらさせても全く判らない、完全無欠にして空前絶後、驚天動地にして傍若無人、起承転結落書無用といったほどに真っ暗闇です。日常で生活している分にはまず間違いなく体験することのない暗闇でしょう。おそらくあの空間に入った途端私が素っ裸になって、出る直前にまた服を着なおしても誰も気づくことはなかったに違いありません。
これだけ書けば、無明の世界についていくばくかの想像もできましょうが、実際に体験してみるとその想像の斜め上を行くこと請け合いです。

今改めて上のサイトを見てみましたが、意外と不親切な書き方してますね。ネタバレ注意的なところが強いのかもしれませんが、これだけでは今ひとつピンとこないと思います。
てことで、当日の動きを感想を交えつつ書かせていただきます。ネタバレ注意ではありますけど、ばれてもあまり関係なのがこのイベントの偉大なところ。なので躊躇なく書こうと思います。

会場は外苑前駅近くの梅窓院祖師堂ホール。そこのホールを借り切って、イベントの空間を作ってあります。このイベント以外でこのホールに行ったことがないので、実際の広さはよくわかりません。小学校の体育館くらいはあると思うんですけどね。ちなみにこの梅窓院、浄土宗のお寺のようです。ずいぶんモダンな建築物が作られているようで。
閑話休題。建物の内部(ホールの外側)は、間接照明のような薄暗い明かりでぼんやりと満たされています。イベントの内容ゆえの配慮でしょう、皓々と照らされていてはイベント後に眼をやられかねません。雰囲気ってものもありますしね。
イベントを同時に体験(行動)するのは、最大十人のユニット(ちなみに私のときは八人)。そしてそこにアテンドと呼ばれる添乗員が付き添ってくれます。視界の効かない真っ暗闇の中で誰が案内できるのだという疑問もあるでしょうが、実はこのアテンド、全盲の人なんです。全盲の人にとっては、そこが真っ暗闇だろうが真夏の太陽の下だろうが関係ありません。話は前後しますが、アテンドにとってはイベント中の私たちのあたふたぶりひどく微笑ましく映っていたことでしょう。いや映ってはいないんだけど。
アテンド、というか全盲の人の空間把握能力にまず驚いたのは、イベント開始前、建物内の椅子で始まりを待っていた時でした。開始を心待ちにしながらMと話をしていると、我々の横をすたすたとアテンドが通っていきました(アテンド以外のスタッフも勿論いますが、アテンドは視覚障害者用の杖を持っているので区別ができます)。ちなみにその建物の通路には、タイルの床の上に路上の視覚障害者用パネルよろしく絨毯状の布が敷かれています。アテンドの人用ですよね。これは当然の措置でしょうが、びっくりしたのは、そのアテンドの人が絨毯の上を歩かず、それどころか、通路を曲がる時さえ絨毯に足をかけずに進路を変えたのです。「ああ、これは住んでいる世界が本当に違うのだな」と思い知らされましたね。
それをMに話し盛り上がっていると、私たちのユニットの時間となりました。スタッフが声を上げ参加者を呼び(妙にレトロ)、集まる八人。それからホール内部に連れられるんですが、内側に足を踏み入れる前に、小部屋を二つ挟みます。最初の部屋で、完全な暗闇であるホール内で必要な白杖の貸与、使用説明をされます。一般的な杖の使い方とは異なり、直径3cmほどの杖の先端を鉛筆の要領で軽く握り、下側の先端で地面をを突いたり撫でたりすることで足元がどうなっているのか感じながら歩を進めていきます。別に歩行そのものの補助ではないんですね。ちなみに杖を持っていない方の手は、甲を外側に向け、顔の前にかざしておきます。こうしておけばなにか障害物があっても直接顔にはぶつからないですみますね☆
この時点で既に部屋の光量は落とされていますが、次の小部屋でさらにもう一段階光量を落とされます。普段なら、この時点で暗闇と言ってもいいレベルでしょう。怪談が問題なくできる暗さです。
この二つ目の小部屋で、私たちのユニットを案内してくれるアテンドが初めて登場しました。その名も「ソネちゃん」。本人曰く「ソネさんと呼ばれても返事はしないので注意してくださいね☆」だそうな。ちなみにこのソネちゃん、とてつもなく声がかわいいです。暗闇の中でのアテンドという性質上、声質が良い方がいいというのは理解できますが、それにしてもこの人選は見事。スタッフの連中に拍手を送りたいですね。よくソネちゃんをみつけてきた、と。
ま、それはともかく、アテンドの紹介、それに伴いユニット内での自己紹介がされました。ユニットの内訳は
・夫婦と男児の三人連れ(三人ともやたら太っていた。子供の成長に血と環境は重要なんだなと強く認識)
・おそらくカップルの男女二人
・40歳前くらいの女性
・もやしドラゴンとベテラン若手芸人(Mと山田)
の八人でした。
非常に恥ずいことに、自己紹介とともに、イベントでの行動中自分がどのように呼ばれたいかを申告する必要がありました。いや、それ事態は恥ずかしいことではないんですが、他の参加者が軒並み「けろりん」だの「お父さん」だの、いい大人が初対面の人間の前で素面で口走るには赤面ものの愛称を言っていたんです。あれには甘ひき。結局私は素直に自分の苗字を呼び捨てで呼んでもらうように言いました。本名を名乗ったあとに「山田と呼んでください」は、あまりにも美味しすぎたために躊躇してしまい、結局チキってしまいました。ああ、もう少し勇気があればあの一団に不理解の空気をもたらせたものを。ちなみにそのときMがなんと言ったか、俺は忘れる気はないぞ。
自己紹介も終り、緊張をほぐすために大声を出し(ソネちゃんの名前を呼んだりね)、事前にやるべきことは全て終えました。さあ、あとはその扉をくぐればDialog in the Dark 、四感の息づく暗闇の世界の始まりです。いってきますのアテンドの声と、いってらしゃいのスタッフの声に挟まれて、私たちは無明のホールに足を踏み入れました。


疲れたんで今日はここまでです。なるべく早く次を書きますのでしばしお待ちを。俺の記憶も段々あやふやになってしまいますしね。
それではみなさん、あでゅー。
[PR]
by yamada-07 | 2006-09-04 01:57 | 日記