by yamada-07
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見解の相違 完全版

キャラクター紹介公開! 4月より“ノイタミナ”ほかにて放送の『図書館戦争』キャスト決定!


原作の文中に漂うバタくささ(悪い意味ではなく、それはそういうものとして)はこの作品(小説)にとって重要なファクターだと思うのだが、この絵を見る限りまるで匂ってこない。

挿絵のない原作(一巻)を読んだ印象では、主人公は「魔法使いサリー」のよしこちゃんを体育会系かつ現代風にした感じだったんだけどなぁ。
すくなくとも美(少)女のイメージはなかったし、堂上隊員ももっと鼻息荒くて泥臭い、でもちょっとナイーブな印象だった。だからこそ、それぞれと仲のいい人間との正反対な印象が際立っていたと思うんだが。


でも、これはこれで面白い作品になりそうな気はする。フォローとかではなしに。
原作の設定はしっかりしてるから、それに準拠すれば相応の作品になるのではなかろうか。絵もイメージとは違うにしてもすっきりして見やすいし。


そもそも、この作品は小説という媒体に縛られるものではないと思う。これもやはり、いい意味でも悪い意味でもなく。

例えば伊坂幸太郎や村上春樹の作品は、小説という媒体で発表されたものだからこそ、あのような独特の価値を持ちえたのだと思う。
村上春樹の作品の例は寡聞にして知らないが、伊坂幸太郎の作品は、最近多くメディアミックスされている。代表的なものを挙げれば「陽気なギャングは地球を回す」は映画化も漫画化もされているし、そのほか多くの作品が映像化されている(実際ここまで作品がメディアミックスされる作家も珍しいのではないだろうか)。
が、個人的には、どのメディアミックス作品も成功したとは言えないのではないかと思う。
もちろん、そもそも言葉のみで表現された作品と、映像・図画で表現された作品を同列に評価することはできないが、メディアミックスされた作品は、原作のあの独特な面白さを別の形でなんとか表現しようとして、そこにこだわりすぎるあまり全体のバランスを損ねてしまったのではないかと感じられるのだ(響野さんの奥さんが加藤ローサであったことに関しては、原作レイプという単語を使うのに吝かではないが。加藤ローサはかわいいけど、あの役柄ではないだろう、どう考えても)。

とまあ、独特な文章表現をする作家の作品をメディアミックスすることには、それなりに高いハードルが用意されてしまうという話なのだが、ここで改めて原作者である作家・有川浩の作品を読むと、内容云々ではなく、その表現は決して小説という媒体に縛られてはいないと感じるのではないだろうか。
勿論それは、文章表現が陳腐だなどと大それたことを言いたいわけではない。若干近くもあるが、そんな否定的に終わるものではない。
どうしても否定的なニュアンスを帯びかねない表現で恐縮なのだが、「どこにでもありそうで、実際すぐそこにある」文章であるように私は思うのだ。
比較のために、伊坂幸太郎の文章をそれに倣って表現すれば、「どこにでありそうで、でもおいそれとみつからない」文章であると言える。

多くの作家は、基本的に「どこにでもありそうで、実際どこにでもある」文章で小説を書いている。ニワトリタマゴ的な話ではあるが、そういう文章が好まれるからこそそういう文章が多く出回るのか、そういう文章が多く出回るからこそそういう文章が小説として広く普及するのか、それをどちらと片付けることは私にはできない。しかし、ひどい言い方をすれば、大同小異の文章(内容ではないことは強調しておきたい)が多く読まれているのは事実だ。

そしてそのような文章、広くいきわたっている文章とはつまり、既知のもに還元しやすい文章だと言うことだ。想像しやすい、解釈しやすい、アレンジしやすい文章だといってもいい。
そのような文章は、その内容を伝えるためのメディアには束縛されづらいという特徴がある。その内容、設定、構造をしっかり把握すれば、他のメディアに変換するのが比較的容易なのだ。

それがつまり、「小説という媒体に縛られない」ということだ。
それはあくまで特徴であり、好き嫌いの範疇ではあっても、正邪可否の概念には馴染まないものである。私は伊坂幸太郎のようなある種特徴的なリズムの文章を好むが、それはそれだけの話。それがあるべき姿だと言うつもりは毛頭ない。


ま、そんなこんなの「図書館戦争」のアニメ化。今をときめくノイタミナ枠だが、世間の評判ほど私は好いてはいない。「墓場鬼太郎」はビビッドでいい作品だと思うけど、その前の「もやしもん」がちょっとね……。あれは菌にしか愛が届いてない。世間的には評判もよく、いい視聴率もとったみたいだけど。
けっこう好みが分かれる作品を生んでるんじゃないだろうか。「墓場鬼太郎」のあの雰囲気も、私は好きだけど、嫌いな人がいてもおかしくなさそうだしなぁ。

でも、やっぱりちろっとは見ちゃうんだろう自分が予想できます。
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by yamada-07 | 2008-02-23 03:21 | 雑記