by yamada-07
カレンダー

2005年 07月 01日 ( 1 )

老いと若きと

若者には若者の特権があります。言わずもがな「若いこと」です。

しかし、それと同時に老人には老人の特権があります。言わずもがな「若くないこと」です。言い換えれば「老いている」ということです。

思うに「老いてること」の方が特権としては有用ではないでしょうか。
若者はどんなに頑張っても若くない状態にはなれません。
いや、そりゃなろうと思えばなれますよ?2,30年ものんべんだらりとしてれば、勝手に老いていきます。
しかし、今現在、すぐに若くないことを体験したい、といってもそれは無理な相談なわけです。
擬制的に「若くないこと」=「老いていること」を想像するしかできません。

一方老人のほうは、すでに何十年か前に「若いこと」は経験しています。その若さの特権の善きも悪しきも存分に味わっているはずです。その上で、若さの特権を手放しているのです。
若さの特権の効用を知った上で、それに代わるより有用な特権(比喩的なものですけどね)を得た者。それこそが老人です。

まだまだ十二分に若者に括られうる私が言うのもおこがましい話なのかもしれませんが、若者の特権とは、「浅薄な行為を気付かずにいられること」、「自省的な行動から遠ざかっていられること」、「感情をむき出しのままでいて平気なこと」などと言えると思います。抽象的に言えば「若さに気付いていないこと」とできるでしょうか。

ひどく逆説的なテーゼになりました。若者が振りかざす特権とは、自分が若いということに気付いていないがゆえに有用たりえるわけです。そして、その特権の有用性に気付いた瞬間に、その特権を手放さざるを得ない。
見えないがゆえに存在し、目に見えた瞬間に消えてなくなる。
まるでだまし絵のルビンの壷のようです。あるいは格子模様の中の灰色の丸ですね。

若さとはいかなるものか。若さを乗り越えるにはどうすればいいか。それを知っているがゆえに、老人は尊敬されるものなのではないでしょうか。

これからの日本は老人社会(人口の中の年齢としての意味でも、社会のエネルギー的な意味でも)になっていくでしょうが、果たして↑のような老いをもっているでしょうか。若かった頃の愚かさを笑って悔いられるような、成熟した「老人」としてのスキルを。
それさえ持ちうるのであれば、老人(国)というのも悪くないと思います。

むしろ早く老いたい。そう思う自分もいます。
十分お前は老けてるよ。そう思う友人もきっといることでしょう。
[PR]
by yamada-07 | 2005-07-01 00:26 | 雑記